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エンターテイメント


エンターテイメント№199   おうち映画館 2021.09月号
撮りためた映画やドラマのDVDから 再鑑賞

東映映画 緋牡丹博徒 1968年製作/98分/配給:東映

 スタッフ・キャスト
監督 山下耕作  脚本 鈴木則文 企画 俊藤浩滋 日下部五朗 佐藤雅夫
緋牡丹のお竜 
藤純子(富司純子)、 熊坂虎吉 若山富三郎、 フグ新 山本麟一
不死身の富士松 待田京介、 岩津源蔵 金子信雄、 お神楽のおたか 清川虹子
吉太郎 
山城新伍、 君香 三島ゆり子、加倉井剛蔵 大木実。 一蛇政 沼田曜一
特別出演 片桐直治 
高倉健

「私はやくざが好き」といっても暴力団のやくざではなく、義理人情の世界、任侠道のやくざである。

いまの若い銀行員には知る由もないと思いますが、60年ほど前、私が駆け出しの銀行マンだったころの銀行では好んで取引をしたわけではないものの「組」関係の取引先も少なからずありました。できればそのようなやくざは避けて通りかったのですが、対応はした経験があります。

高度成長がはじまり、東京支店開設準備委員として世田谷の独身寮にいたころ、休みの日には新宿へでて、「男はつらいよ」とか、「健さんの任侠もの」をよく観に行きました。そのころ東映には俊藤浩滋というプロデューサーがいて任侠モノなどを手掛けていました。

深夜の映画館で「いよーっ健さん」と声がかかった高倉健などの東映任侠映画が全盛の頃です。唐獅子牡丹などの昭和残侠伝シリーズ、・日本侠客伝シリーズなどがかかっている東映の映画館には一種異様な雰囲気がありました。そのころ俊藤プロデューサーの娘が美人だったことからスクリーンへ、これがあの大女優となった「藤純子→富司純子」の誕生でした。

久しぶりにこの単純なストーリーのやくざ映画、(ヒトはくだらないと思うかもしれませんが)、を観て涙腺が緩んだ。何がそうさせたか、「形式美」?バックに流れる「主題歌」?そして「出演者たちのカッコよさ」にだろうか。

ストーリー
九州の博徒、矢野組の組長、矢野は一人娘の竜子をどこに出しても恥ずかしくない、まっとうな娘にと手塩にかけて育てた。その甲斐もあり、竜子は堅気の男との縁談がまとまっていた。しかし、矢野が闇討ちに会って死ぬと、結婚も破談になった。竜子は一家を解散し、父の亡骸のそばに落ちていた財布を手掛かりに、犯人を探す旅に出る

任侠映画の最後はやはりこうあるべきである。「娘盛りを渡世にかけて♬ 張った体に緋牡丹も燃える♪・・・・」の主題歌を背景に、唯一残った矢野組の子分フグ新(山本麟一)が無残に殺された敵を討つため、竜子は不死身の富士松(待田京介)と共に千成組に殴り込む。富士松はダイナマイトを身にまとい、竜子は加倉井(大木実)と対峙する。そこに片桐(高倉健)が現われ、加勢する。

片桐は加倉井と刺し違えて倒れる。瀕死の片桐は竜子に抱かれながら「竜子を人殺しにはしたくなかった」と言い残し、息を引き取った。後日、矢野組再興二代目襲名の口上を述べる竜子の姿があった。


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