本文へスキップ

 政治に言いたい放題、趣味に娯楽に書きたい放題

ようこそ HP ひろ坊爺さん 3 月号 


 

エンターテイメント


エンターテイメント196    2021.03
映画「天国の駅」

1984年東映 監督 出目昌伸
吉永小百合 西田敏行 中村嘉葎雄 津川雅彦 真行寺君枝 三浦友和
丹波哲郎

高校のあった小さな市に、在校当時映画館が8館もありました。学校の帰りにはよく三本立50円の映画館へ行ったものです。

「高田キネマ」という映画館では、日活映画 石原裕次郎を軸とする「ダイアモンドライン」と称する男優陣のアクション映画と並行して、吉永小百合を中心とする青春モノも多く上映されていました。

吉永小百合は1945年の早生まれ、44年8月生まれの私とは同学年。当時裕さんや渡哲也の存在感は抜群だったが、演技はもう一つ。その点吉永小百合は若くて可愛いのに演技もうまかった。

以来一貫して彼女は清純から美しさへ「小百合」ブランドを確立して現在に至っている。彼女が40歳ぐらいのときの映画「天国の駅」というのがあるのは知っていたが、「年齢を経ても清純」という、私のイメージに全く反するこの映画は観ていなかった。

以下は映画の紹介文と観た人の感想です。

二人の夫(二人目は津川雅彦)を殺し、戦後唯一人の女死刑囚として処刑された女の半生を描く。脚本は「空海」の早坂暁、監督は「パリの哀愁」の出目昌伸、撮影は「空海」の飯村雅彦。

昭和45年6月11日、東京小管拘置所内の処刑場で、一人の女がこの世に別れを告げ、天国への13の階段をのぼっていった。林葉かよ(吉永小百合)、47歳。−−昭和30年春。結城つむぎの織女として、また美人としても評判のかよは、まだ32歳の女盛りであった。夫の栄三(中村嘉葎雄)は傷痍軍人で、下半身マヒの障がい者。

天国の駅 HEAVEN STATIONのseapony3000のレビュー・感想・評価

実際の事件のイメージのような悪女像は一切排除して、美しいのに?美しいから?男運が悪すぎる被害者としてのヒロインになっちゃう。だって吉永小百合だもん。しかしながら足先からみせる仕事中の自慰や津川さんからの凌辱シーン、西田敏行を優しさから抱いてやろうとする、こんな吉永小百合がみたい。

鬼畜すぎる友和(三浦)もいいし、真行寺君枝の見事な落下もいい。もう忘れかけてるけど松葉杖の前夫の嘉葎雄もいい。ラストの逃亡はほぼファンタジー。凶悪事件を虹が出るアイドル映画に昇華させる出目監督の魂がスゴい。エンディングの微妙な曲もスゴい。 

前へ  次へ

バナースペース


毎号のTop写真 


無料で読めます!
ひろ坊の著書「社長!銀行は上手に使いなはれ「電子図書」
 文芸社「みんなの本町」